現在位置: ホーム / 研究紹介 / 実環境のモデリングに関する研究 / 路面状況を考慮する三次元再構築のための自律移動ロボット

路面状況を考慮する三次元再構築のための自律移動ロボット

河合 克哉, 大阪大学大学院 修士学位論文, Feb. 2006.

論文概要

災害地における被害状況を把握するための方法として,無人で動作する自律移動ロボットによる情報収集は,有効な手段である.本論文では,災害地の状況をセンサによって自律的に判断し,自律移動を行いながら,周囲の環境を三次元的に再構築するロボットを提案する.本ロボットを構成する要素として,環境の三次元形状を取得し再構築する方法,形状データから適切な経路を計画する方法,およびそれらに必要なロボットの自己位置姿勢を推定する方法を開発した.環境の三次元形状の取得方法として,ライン型のレーザ距離計を用い,その計測方向を制御することによって,ロボットの取り囲む全方位の形状データを計測するセンサシステムを開発した.環境中の多視点からこのシステムを使用して形状データを取得し,それらを位置合わせすることで,環境全体のモデリングを行うことができる.これを実現するため,ICP アルゴリズムを用いて距離データの自動位置合わせを行った.ロボットが安全かつ効率的に自律移動するためには,得られたセンシング結果から,自らの移動経路を設計する必要がある.このため,与えられた目標位置,およびセンシングによって検出された障害物情報と路面状況から,地図上にポテンシャル場を生成し,現在位置から目標位置に向かう経路を生成する手法を開発した.障害物および路面状況は,距離データから得られる傾斜および周波数解析により認識できる.これらの情報を用いて,現在位置より目標地点へと向かうポテンシャルを求め,勾配法を用いて目標へ向かう経路を生成する.求められた経路は,障害物を避けながら,出来る限り安定した走行が可能な地面を移動できる軌跡を描く.これらの,三次元環境のモデリング,および経路の計画と移動を行うためには,ロボットの自己位置を推定する必要がある.本システムでは,オドメトリとジャイロを用いた微分的な位置推定手法と,形状データの位置合わせによる推定を併用することで,時間頻度が高くかつ誤差の蓄積の少ない自己位置推定手法を用いている.これらの技術を実装し開発したロボットを用いて,本システムの有効性を確認する実験を行った.実験においては,屋内および屋外の環境に対して実際にロボットを走行させ,その計測結果,環境認識能力を評価し,正しく目標位置まで移動することを確認した.(pdf file)

関連論文

  • "移動ロボットによる災害地の三次元再構築のためのポテンシャル場を用いた経路計画", 電子情報通信学会 技術研究報告, Feb. 2006. (pdf file)
  • "災害地の3次元再構築のための移動ロボット制御システムの開発", 電子情報通信学会 技術研究報告, MVE2005-29, Sep. 2005. (pdf file)
  • "移動ロボットを用いた3次元再構築のための計測・提示システムの開発", 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)講演論文集, pp. 1642-1643, Jul. 2005. (pdf file)
  • "レーザスキャナと回転台を用いた遠隔地の 3 次元環境伝送システム", 日本バーチャルリアリティ学会 大会論文集, 1D1-3, Sep. 2004. (pdf file)
  • "実時間レンジファインダと回転台を用いた遠隔地環境の三次元再構築", 電子情報通信学会 総合大会講演論文集, D-11-78, Mar. 2004. (pdf file)
  • "実時間レンジファインダと回転台を用いた遠隔地環境の三次元伝送システム", 大阪大学 特別研究報告, Feb. 2004. (pdf file)