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複数描画領域を用いた3次元ユーザインタフェースのための座標系の階層構造に基づくフレームワーク

廣瀬 康一, 大阪大学大学院 修士学位論文, Feb. 2007.

論文概要

3 次元仮想空間は従来の2 次元ディスプレイと比べ,空間内の物体を実世界の物体と同様に扱えることに加え,物体サイズの変更や,物体への遠隔操作など実世界では困難な操作が行えるという特長を持つ.近年,この特長を活かしたシステムが多く開発されているが,初心者をも利用対象としたものが多く,仮想物体の操作やユーザの視点変更などの操作を直観的かつ容易に行えることが求められる.これらの要求を実現するために,仮想空間内に作成した枠内をビューポートとし,現在とは異なる視点から見たシーンを投影することで,同時に複数の視点からの仮想空間の観察や操作を可能にするインタフェースが提案されている.このようなマルチビューポートインタフェースは,遠方や視界外の物体に対して,ユーザ近傍の物体と同様の操作体系を提供できるが,現状では各インタフェースの性質を定性的に表現する手法は存在せず,インタフェースの定性的分類や評価,あるいは相互比較を行うことは困難である.本研究では,空間の投影方法及び投影内容の組合せによって,マルチビューポートインタフェースの特徴が異なることに着目し,ユーザや物体の持つ座標系間に生じる関係の表現方法を提案し、座標系間の関係における性質と有用性について網羅的に議論することで,マルチビューポートインタフェースを用いた異なるシステム間の比較・検討のための判断基準となり,また,新たなシステムの構築・導入を可能とするフレームワークを提案する.このようなインタフェースに対し,ユーザ,ユーザが現在見ているシーン,ビューポートおよびそこに投影されたシーンに対して,それぞれの座標系間の関係と,それらで構成される階層構造の性質を網羅的に検証した結果,用いられる組合せによってインタフェースの性質が異なり,有用性が高いと考えられる状況もそれぞれ異なることがわかった.そこで作業の性質に応じて利用者にとって最も有用な組合せを提供するため,被験者実験を通してこれらの座標系間の階層構造がユーザの行動やパフォーマンスに与える影響について検証した.実験の結果,操作回数の削減に適した組合せ,ビューポート内外シーンの位置あわせに適した組合せ,ビューポート内のシーンの探索に適した組合せなどを見出すことができた. (pdf file)

関連論文

  • "複数の仮想空間を操作するマルチビューポートインタフェースのフレームワークの構築", 日本バーチャルリアリティ学会 論文誌, Vol. 11, No. 3, pp. 363-370, Sep. 2006. (pdf file)
  • "マルチビューポートインタフェースにおける座標系間の関係の変更機構の試作と評価", 日本バーチャルリアリティ学会 大会論文集, 1A1-5, Sep. 2006. (pdf file)
  • "マルチビューポートインタフェースにおける座標系間の従属関係の対話的更新手法", 電子情報通信学会 技術研究報告, MVE2005-67, Jan. 2006. (pdf file)
  • "複数の仮想空間をシームレスに操作する汎用マルチビューポートフレームワーク", 電子情報通信学会 技術研究報告, MVE2005-27, Sep. 2005. (pdf file)
  • "複数の仮想空間をシームレスに操作する汎用マルチビューポートインタフェースの提案", 電子情報通信学会 総合大会講演論文集, A-16-3, Mar. 2005. (pdf file)
  • "複数の仮想空間をシームレスに操作するための汎用マルチビューポートフレームワーク", 大阪大学 特別研究報告, Feb. 2005. (pdf file)
  • "Interactive Reconfiguration Techniques of Reference Frame Hierarchy in the Multi-viewport Interface", Proc. IEEE Symp. on 3D User Interfaces (3DUI), pp. 75-82, Mar. 2006. (pdf file)