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ネットワーク型拡張現実感システムのための注釈情報の階層的管理と動的優先度制御

高田 大輔, 大阪大学大学院 修士学位論文, Feb. 2006.

論文概要

現実環境の映像に計算機情報を重畳し,HMD(Head Mounted Display)などの表示デバイスに提示する拡張現実感(AR: Augmented Reality)技術が注目されている.そして,この技術を応用してPC やHMDを装着したユーザが,注釈情報を保持するサーバから注釈情報を適宜ダウンロードしナビゲーションなどを行う,ネットワーク型ウェアラブルAR システムが注目されている.そのようなシステムにおいては,クライアントは不安定な通信環境を利用することになり,サーバが持つ全ての注釈情報を一度に得ることはできないため,注釈情報をフィルタリングする手法が必要となる.また,多くのウェアラブルAR システムでは,仮想環境と同じデータ構造が利用されているが,AR システムは現実環境と組み合わせることでデータを利用するものであり,現実環境との関係についてより考慮されたデータ構造を用いるべきであると考えられる.そこで本論文では,ネットワーク型ウェアラブルARシステムにおいて,より現実環境との関係を考慮したデータ管理手法と,注釈情報をフィルタリングするための動的な送信優先度制御手法を提案する.まず,本研究で想定するネットワーク型ウェアラブルAR システムの処理の流れを説明し,その後提案手法について説明する.データ管理手法として,サービス対象となる空間を,部屋やフロア,建物などの意味を持つ現実環境の空間に対応した複数のエリアに分割した上で,同じフロアにある複数の部屋をそのフロアの子として定義するなど,エリアを階層的に構成し,データベース全体は木構造となるよう管理する.また,部屋やフロアなどの,エリアの現実環境での意味情報をデータとして持つことにより,現実環境との結びつきを深めている.優先度評価手法では,クライアントの位置と向きの重要度をクライアントの向きの変位と関連させることで,ユーザの動きに対応して適切な注釈の優先度を高めることができる.提案手法を実装したARシステムを試作し,優先度制御が有効に機能しているか評価実験を行った.実験では,ユーザの二つの行動パターンのそれぞれに対して,ユーザの画面内に表示される注釈の数を計測した.注釈との距離を優先する手法や,ユーザの視線方向を優先する手法を優先度評価手法として利用した場合と比較し,良好な結果が得られることを確認した. (pdf file)

関連論文

  • "ネットワーク型拡張現実感システムのための注釈情報の階層的管理と動的優先度制御", 日本バーチャルリアリティ学会 大会論文集, 1B2-5, Sep. 2006. (pdf file)
  • "ネットワーク共有型拡張現実感システムにおける注釈情報の効率的な配信・提示手法", 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)講演論文集, pp. 1633-1634, Jul. 2005. (pdf file)
  • "ウェアラブル拡張現実感システム開発用ライブラリの構築", ウェアラブルコンピューティング研究会, Vol. 2, pp. 26-33, Jun. 2005. (pdf file)
  • "ネットワーク共有型ウェアラブル AR システム開発用ライブラリの構築", 日本バーチャルリアリティ学会 大会論文集, 1B2-2, Sep. 2004. (pdf file)
  • "ネットワーク共有型ウェアラブル拡張現実感システム開発用ライブラリ", 電子情報通信学会 総合大会講演論文集, A-16-36, Mar. 2004. (pdf file)
  • "ネットワーク共有型ウェアラブル拡張現実感システム開発用ライブラリ", 大阪大学 特別研究報告, Feb. 2004. (pdf file)
  • "Development of a Software Framework for a Networked Wearable Augmented Reality System", The First International Conference on Ubiquitous Information Management and Communication, pp. 206-215, Feb. 2007. (pdf file)
  • "Wearable Augmented Reality System with Annotation Visualization Techniques using Networked Annotation Database", CREST Workshop on Advanced Computing and Communicating Techniques for Wearable Information Playing, pp. 15-18, Oct. 2004. (pdf file)